虐待について考える

また最近
老人ホーム職員による
虐待のニュースが
報じられました。


同じ仕事に携わるものとして
その夜に
職員と入居者の間に
どのような
やり取りがあったのか
ニュースでは報じないことも
すごく気になります。


どんなことが
あったとしても
苛立ちの矛先を
入居者に向け
暴力という手段で
ねじ伏せることは
許されません。

f:id:gc-funabashi-miyama:20190605172929j:plain



夜勤者ひとりで
対応できることには
限度があります。


夜中じゅう大声で
騒いでいるおじいちゃん。
『ションベン!お茶~!』
数分前に
トイレにお連れしたけど
尿は出ない。
もうすでに10回以上
トイレにはお連れしている。
お茶だって
何度も提供してる。
それなのに
ずーーっと大きな声を
出している。


その声で
ようやく寝かしつけた
おばあちゃんが
起きてくる。
フロアを歩き回り
人の部屋に入って
寝てる人を起こす。
制止するスタッフに
怒鳴る。
『うるさいなぁ。
ここを誰の家だと
思ってるんだ!
わたしの勝手だろ!』


そんなとき
センサーコールが鳴る。
立ち上がったら
転んでしまうおじいちゃんの
部屋だ!
急いで駆けつける。
はぁ〜
危なかったぁー(>_<)


こんな日ばかりでは
ないけれど
こんな日は、
わりとざらにあるのです。


明けの申し送り。
疲れた顔の夜勤者。
誰ひとりケガ人を出さず
朝を迎えたことに
感謝しかない。
『大変な夜だったね』
労って、話をきくことしか
出来ないけれど。

★☆★☆  ★☆★☆


夜に眠れず
大きな声を出すのは
なぜなのか?
夜間せん妄?
ただの寂しがり?
昼夜逆転


眠るための薬を使えば
フラフラして
転倒するリスクは上がる


なにか手を打たなければ。


医療への報告
家族との相談


夜勤者ひとりで
抱えるには
荷が重すぎる。


今おこっている問題を
施設全体で考える風土が
根付いているのか。


相談しやすい関係づくり、
問題を解決するために
医療や家族に
働きかけ
現状を伝えるスキル、
大変な夜を
安全に守り抜いて
くれたことへの
リスペクト


虐待は
個人の問題では
ない。