あきらめないこと

グループホームに入居中の
80歳台の女性。

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もう、かれこれ2週間
食べることも
飲むことも
ほとんど
出来ていません。

今まで好きだった
甘いものを口に運ぶと
『にがい!まずい!』
ペッペッ。

お粥に砂糖を入れたものは
食べてくれてたのに
それも食べなくなった…
お粥の つぶつぶが
ダメなのかなぁ?
スタッフが時間をかけて
お粥を裏ごしして
なめらかにして出しても
『にがい!まずい!』
ペッペッ


いろいろ試した。
あきらめないで
やってみよう。
食べる場所を変えてみたり
時間を変えてみたり
本人が好きだった
食べものは一通り …


日に日に弱っていく。
フロアで響いていた歌声も
聞こえなくなってる。
お声をかけると
弱々しく笑ってくれるけど…



衰弱しているのが
目に見えるのに
何もしてあげられないことが
つらい…と
スタッフは言います。


ご家族も心配して
ご本人の好きなバナナや
イカや甘酒を持参され
声をかけながら
食べさせようと必死。
口まで自分で運ぶけど
ひと口食べて
『にがい!まずい!』


■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇■◇


息子さん夫婦と
話し合いをしました。


医療の力を借りて
水分や栄養を補給しますか?


何かの時は救急車を
呼びますか?


答えは No でした。
「それが母の意志ですから」


きちんと家族に意志表示を
されていたのですね。




起き上がることは
もうできません。
心地よく過ごせるように
身の回りを清潔に保ち
声をかけ続ける。
ひと口でも食べてくれることを
願って 関わり続ける


それしか出来ない…


でも。
私たちにしか
出来ないことだと
自負して やっていきます。