私たちの役割

ある時、訪問診療に来てくれている

看護師さんがポツリと言った。

 

『ここはイイよね。

食事が摂れなくなったら

本人の好きなものを

本人の食べれるタイミングで

食べさせてくれるし

どうしたら食べてくれるのか

スタッフさん皆で考えてくれるじゃない』

 

えっ。なんで?

そんなの当たり前じゃないの?

思わず聞きました。

 

『食事が自分で食べれなくなって

時間内に介助が終わらないと

そこで下膳されちゃったり、

決まった食事の時間以外に

本人の好きなもの

食べさせるなんてしてくれな~い。

ひどい所なんて 面倒見きれないから

早く入院させてくれって

言ってきたりするよ~』

 

( ;∀;) ( ;∀;) (*_*; ( ゚Д゚ ('Д') (*'▽')

 

施設の種別によっては

人員配置もそれぞれ。

ひとりのお客さまに時間を割けない

事情はあるのかもしれないけれど。

悲しい現実。

 

私たち介護事業者の役割って

なんだろう。

 

なんで食べれないのか

なんでお風呂に入りたくないのか

なんで帰りたいのか

 

本人の気持ちに寄り添って

一緒に考えて

スタッフであらゆるアイディアを持ち寄って

あーでもない

こーでもないって

試行錯誤するのが私たち

介護の仕事に携わる者の

使命なんじゃないのかな。

 

徘徊 ・帰宅願望 ・入浴拒否

 

介護する側が

都合よく考えたそんな言葉で

利用を断ったり

できなかったケアを

正当化したりするんじゃなくて。

そういう状態だからこそ

介護している家族は

疲れてしまった…

少し休みたい…

誰かに頼みたい…

ってサービスを利用するんだもの。

 

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ここ ガーデンコート船橋三山では

年に数回、看取りのケアをしています。

 

最期を看取らせていただく時、

駆けつけてくれる

訪問診療の医師はいつもかならず

ご本人に向かって

こう 声をかけてくれます。

 

『○○さん、ここで暮らせて良かったね。

スタッフの皆さん ○○さんのこと

すごく大切にしてくれたよ』